コロナウィルスに関して~臨時号続編~
毎月1回お届けの整体コラム2020年4月号をお届けします。
春です。朝晩の急な冷え込みもそろそろ大丈夫そうです。皆さまは如何お過ごしでしょうか?
でも…なんかこう…今年の春の入り方は厳しい寒さを味わわないまま…というこの流れが、ちょっと申し訳ないような、ある意味物足りないような、そんな入り混じったアンニュイな気持ちに僕は包まれているのです。が、巷ではコロナウィルスに翻弄される日々が、まだまだ続きそうですね。日本は、世界は、人類はこの先どうなってゆくのでしょうか…。
前回は臨時号のコラムとして、コロナ騒動の渦中である今「すべきこと」を、僕なりの見地から簡潔に書かせていただきました。今回もまた臨時号続編として、前回とは違った角度で、ウィルスや細菌感染などに対して元々カラダに備わるチカラ=免疫力について書いてみようと思います。
それに伴い、「痛み」って何者ですか?~その捌(八)~にて書こうと思っていた❝「心理的逆転」のちょっと複雑なケース❞につきましては、次回5月号でお届けすることとなります。
尚、前回同様、僕はウィルスや細菌、伝染病のことなどに関しましては専門外ですので、その危険性などには触れません。あくまでも1/代替医療の従事者という立場から書かせていただきます。
また、ここに書かれる内容は、コロナウィルスにターゲットを絞った見解ではなく、あくまでもカラダを健康に保つための一つの考え方としての提案です。
「こんな事態に…長々と書かれた文章に付き合ってる場合じゃないよ!」というテンションにまで達している方も沢山いらっしゃるであろうことを考慮し、冒頭で今回伝えようとしていますところの結論から言ってしまいます。
自分の身の安全だけを守るようにして生きる時、免疫力は下がります。
というところで、今回のコラムはこれにて終了! としたいくらいの感が僕の中にはありますが、無責任なコラムになってもいけませんので、少し補足を書くことにいたします。
前述の理由を、少し話を大きくして考察してみることにします。
そもそも、
生物は何のために生まれ、何のために生きているのでしょうか?
人間は何のために生まれ、何のために生きているのでしょうか?
…ご安心ください。僕はダーウィンの理論を発展させるような難しいことはできませんし、ゴーギャンに応えるような哲学的見解を表現をすることもできません。楽な気持ちでお付き合いください。
では先ず、生物が生きる目的とは何なのでしょうか?
群れ、或いは種として考えた場合のそれは、先ずは「絶やさない」「種を存続させる」という極めてシンプルなことなのだと思います。
個としての目的はどうでしょう。
意識としましては、その時その時置かれた状況に反応して変化し続けるのでしょうが、何れにしましても、全ては「生き長らえるために」「子孫を残すために」という、これも極めてシンプルなことが前提になっていることと思われます。
こうしてみて判る通り、個としての生きる目的は、即ち群れとしての生きる目的が達成されるための❝仕掛け❞になっている、というわけです。
個はそれぞれの自然環境下で、各々「適応」を試みながら、様々な「生き長らえるための能力」「子孫を残すための能力」を獲得し、それらが長い年月を経て、どの個体にも=時代を越えた同種の他者(後世の子孫達)にも共有できるものになってゆくのです。これは生物の「進化」の仕組みでもあります。
ある個体の新たに獲得した能力が、その事実を目撃することのない他地域に生きる同世代にもほぼリアルタイムで「伝播」し、世代を跨ぐことなく種としての新たな能力となる、極めて短時間で完了する進化のパターンもあるようです。
つまり、「個が授かった時間=生命は、同種の他者を強めるために在る」というのが生物の摂理なのです。
そして、これを遂行すべく生きる個に与えられるものこそが「生き長らえるためのチカラ」です。
ですからそれと反対に、遂行すべく生きない個は、仮に「今を生きるチカラ」は持てたとしても、「生き長らえるためのチカラ」は不要となるのです。
更に、同種の他者を弱めてしまうように生きる個には「今を生きるチカラ」すら不要となります。
さて、人間の場合はどうなのでしょうか?
人間は最も優れた生物だから、他の生物の摂理は、もはや当てはまらないのでしょうか?
いやいや、人間は紛れもなく1/生物です。これは絶対的な事実です。
ですから、前述の生物の摂理が人間にだけは当てはまらない、というわけにはまいりません。
では締め括りに、生物の摂理を❝人間バージョン❞に言い換えまして今回はそろそろお別れです。
「個人が授かった時間=誰しもの人生は、他人を強めるために在る」
如何でしたでしょう。
免疫力の正体がほんの少し(或いはその全貌が?)見えたのではないでしょうか?
以上、ティッシュペーパーを大量に買い占めてしまった方々に特に捧げる、今回のコラムでした。
★4月号をお読みいただきありがとうございました。皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます。
それではまた来月、ここでお逢いしましょう。 香野勇雄
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