整体に整体師は要らない!?

整体師範 香野勇雄 のブログです。

まだ座ってるつもりですか?①

こんにちは。整体師の香野です。

 

夏からここ最近まで、組織の立ち上げ作業等で暫く忙しい状態が続いたため、久しぶりの執筆となってしまいました。

ご無沙汰してしおります、皆様は如何お過ごしでしょうか?

 

それにしても暑い夏だったなぁ〜…と、思っていたら一気に肌寒い日々…もう色んな意味で何が何だかわからない2020年なわけです。

 

この写真は先日の強風&長雨で庭から屋内に一旦避難させた植物たちです。(&手前のペダルは愛車のBMX氏)

ホッと和みながらおしゃべりを楽しんでいるご様子でした。

 



さて、今回は前回の続編をお届けしょうと思ったのですが、時間も空いてしまったことですし&昨今「アフターコロナ」とか訳の分からない言葉が横行…と言いますか、全てそれで片付けようとする無責任な風潮が蔓延していることなども、このところ結構気になっており…の新しいシリーズ「老い!負い!追い!」と題したその第一弾を今回お届けします。

 

…ですので「日本人の特殊な能力」の第3段(完結編)は暫しお待ちください。❝良きところ❞ でのアップ予定です。

 

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時間の経過に実感が持てないこの2020年、既にもう10月も半ばになろうとしております。

 

未だちょっと気が早いかも知れませんが、2020年を振り返りますと、外出自粛の指導行使により、多くの人にとって「身体の弱化を強いられた年」であったと、僕はそう痛感するわけです。

 

外出自粛の指導…これは整体師である僕から見ますと「国民の皆さん、感染リスクと引き換えに根本的な健康を手放しなさい!」の指導がお国から繰り返し発せられたという、そんな今年は何とも奇妙な年でもあるわけでして…。



春以降、老若男女問わず、僕を訪れるお客さんの今抱えている不具合(身&心の何れに関しても)が、実に極めて高い頻度で「長時間に及ぶ座位の継続」、即ち椅子に長い間座りっぱなしでいることがその原因である、という状況になっています。これは僕だけでなく世界中の同業者(補完代替医療従事者)も直面していることだと思います。

 

このことは健康維持という視点からして、先々重大な問題になってゆくことと思っています。

 

ですが、このコラムの読者である皆さんには、是非とも上手にそのリスクを回避していただきたいので、何回かに渡って「カラダに及ぼす座ることの弊害」について書いていきたいと思います。

 

&マスク着用時間が長いことに関しましても、これまた同様な現況なのですが、これにつきましてもまた後日書きたいと思っています。

 

一般に「座る」という行為を「=休む」と捉えがちですが、解剖学的に見れば「全身をクランク上に屈曲した体勢の維持」であって、それはあくまで身体の可動を抑制した「人間特有の静的な運動」であると僕は捉えています。

 

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お客さんの口からも「ずっと座っているのが悪いんだと思うんですけど、〇〇の調子が…」という自己分析の発言がなされることも少なくはないこのところの施術現場なのですが、改めて、

 

椅子に座っている時間が長いと、何にどう良くないのでしょうか? 

 

では、今日はその第一弾として… が、その前に少し寄り道にお付き合いください。

 

皆さんは座っている時の ❝お行儀の悪い行為❞ といいますと先ず何を思い出されますでしょうか?

そう、

 

「貧乏ゆすり」

 

ですよね。(「俺は ❝ 楊枝でシーシー ❞ がまず思い浮かぶけどなぁ」…ま、ま、どうかここは話を合わせて頂きまして…(汗))



「貧乏ゆすりは、血行不良を改善する為の反射運動である、

だから本当はカラダに良いのだ!」

 

とは昨今巷でよく言われているところで、僕もその「カラダに良いこと」については特に異論は無く、確かに座って暫くの時間が経過した時に「貧乏ゆすり」が起こる頻度は高いので、その時特に大腿部から下は血行不良に陥っていると考察できると思います。

 

勿論、長時間座り続けることが全身の血行に良くないのは言うまでもなくで「エコノミー症候群」しかり、です。

 

皆さん、今一度「貧乏ゆすり」の動作を思い出してください…そう、せっかくですから今やってみてください。(今一度周囲に人が居ないことをご確認の上、自己責任で行ってください)

 

踵(かかと)を浮かせ、爪先を床に対して垂直に押し付けては力を抜くという反復動作を、非常に小刻み且つスピーディーに行ってください。…そのまま20秒くらいやってみましょう。

 

どうですか? 血行が良くなった感覚ありますか?

 

では、今度は「貧乏ゆすり」別バージョンの動作です。

腰掛けたまま両脚を肩幅程度に開き、ベタ足のままで両膝を小刻みに近付けたり離したり(⇒ワナワナ)する動作を、小刻み且つスピーディーに行ってみてください。そう、フクラハギと太腿がブルブルと左右に震えるように…。

 

どうですか?

こちらの動きの方が、グ~ンと一気に全身の血行が良くなった感覚がありませんか?

そう、恐らくこの別バージョンこそが「血行不良を改善する為の反射運動」なのだと、僕にはそう思えるのです。

 

でも…別バージョン、あまりやりませんよね。「貧乏ゆすり」といえば殆どが前者の「踵を上下動させる反復動作」です。 

 

なので、ここで取り上げる「貧乏ゆすり」は、この「踵を小刻みに上下動させてアキレス腱を伸縮させる反復動作」のバージョンに絞りたいと思います。

 

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「貧乏ゆすり」をする人、しない人、またその頻度など、かなりの個人差があることと思います。では、これは即ち、血行不良を起こし易い人とそうでない人の分類でもある、と言うことなのでしょうか…?

 

例えばどうでしょう…じっくりと集中してパソコンと睨めっこしている時などは、「貧乏ゆすり」しがちな人も、数時間じっと大人しく座りっぱなしで過ごせてしまうものではないでしょうか?

 

「そうか!集中すると血行不良は起こらないんだぁ!」…いえいえ、そうではありません。

 

上記のような状況からトイレに行きたくなったりして立ち上がろうとした時に、急に脚 or 足が痺れてふらついたり、脚 or 足の感覚が鈍くてギクシャクした歩き方になってしまうような経験、少なからずあると思います。 

 

この時、血行は充分悪いのに「貧乏ゆすり」をすることもなく座り続けていたというわけです。

 

が、もし「貧乏ゆすり」が単に血行改善の反射であるのならば、立ち上がるよりも前に何故、「貧乏ゆすり」が起きてくれていなかったのでしょうか?

 

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「貧乏ゆすり」が発現する理由の核心は、単に脚の血行不良を改善する反射とは少し別のところにあるのではないかと、僕はそう考えています。

 

この「貧乏ゆすり」を観念に縛られずに観察&考察していきますと、カラダには自らを機能させるためのスイッチのようなものが備わっていること、そして人間は年を重ねるにつれそのスイッチを押さなくなるということが見えてきます。

 

「貧乏ゆすり」が始まる時とはどんな時なのか、そのシチュエーションを幾つか思い出してみましょう。

 

例えば、座っている状態にあって、

 

・打ち合わせが終了の予定時刻を超えそうなペースで進行している時

・待ち合わせの相手がなかなか来ない時

・足止めを食った電車の中で待たされている時

                              …などなど。

 

これらは、長時間座り続ける状況の元に起きる「貧乏ゆすり」のパターンではありますが、こうして並べてみますと、単に長時間座ったことによる血行不良という物理的な側面ではない ❝何か❞ がそのスイッチを押す権限を握っているということが見えてきます。

 

そして、座るなりいきなり、或いは座って間もないのに…というパターンも実は結構あったりします。つまり、脚に血行不良が生じていない筈なのにも関わらず「貧乏ゆすり」をする時が少なからずあるのです。

 

では、こちらも幾つか…例えば、

 

・「まぁいいからそこに座って!」など、他者からの指図で座った時

・何か良いアイデアや名案はないものかと思考を巡らせた時

・パソコンなどに向かいながらの作業でピッチを上げようとする時

                              …などです。

 

このような時には「やれやれ…」とか思いつつ腰掛けますと、たった今折れ曲がったばかりの脚は、もう既に小刻みに揺れていたりします。

 

つまり、座っている時間の長さに関わらず = 血行不良であるなしに関わらず「貧乏ゆすり」は発現するということになります。

 

では前者の群と後者の群の共通点は何なのでしょうか? それは、

 

気持ちが落ち着かない状態にある

 

ということです。

 

つまり「貧乏ゆすり」=「踵を小刻みに上下動させてアキレス腱を伸縮させる反復動作」は、気持ちを落ち着かせることを最優先の目的として反射的に起こる運動行為であると、僕はそう思っています。

 

🦵

 

…結構な文字量になってまいりましたので、そろそろ終わりにしなければなりません。

 

さて、気持ちが落ち着いている状態とはどんな時に訪れるのでしょう。

 

それは、免疫が高まり、身&心が共にバランスの取れている時に訪れるのです。

 

即ち、アキレス腱を伸縮させる反復動作は、カラダをリセットする最もお手軽な運動なのです。

…これはあくまでも僕の考察ですが、…いや、これはまず間違いありません。

 

いつかその理由など、少し詳しくお話ししましょう。

 

だから、スクワット? ウォーキング? いえいえ、そんな頑張ろうとする必要はありません。

 

時々、ピョンピョン飛び跳ねてください。 

時々、手ぶら(スマホもNG)で散歩へ出掛けてください。

 

これで充分。そう、たったこれだけでカラダはリセットされるのです。

…でも、この2つ、暫くご無沙汰なのではありませんか? そう、衰えとはこんなことから始まるのです。決して、筋肉量が…とか、骨密度が…とか、〇〇の数値が…とか、そんなことを気にするより…せっかくですから、もう一度言っておきましょう。

 

時々、ピョンピョン飛び跳ねてください。 

時々、手ぶら(スマホもNG)で散歩へ出掛けてください。

 

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それでは今回はこの辺で!(続々「日本人の特殊な能力」をお楽しみに…)

 

また次回お会いしましょう。

皆さまの健康を心よりお祈り申し上げます。



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